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英国の詩情の美しさに抗し難い魅力☆ショルティ/ホルスト:惑星

Holst : The Planets – Sir Georg Solti / London Philharmonic Orchestra, Ladies of the London Philharmonic Chor – Decca SET-628

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SET 628

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英国音楽としての矜持を重んじ、剛柔のバランスと天体の調和を描き出す。

爆走する重戦車のような迫力でシカゴ響だったら聴かせてくれたんじゃないかと、何故に手兵を使わないであえてロンドン・フィルで録音したのだろうと当時話題と成った《惑星》のレコードです。
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天国の戯れ☆プレヴィン/メシアン:トゥーランガリラ交響曲

SLS5117

Messiaen : Turangalîla Symphonie – Michel Béroff, Jeanne Loriod, André Previn / London Symphony Orchestra – EMI SLS-5117

ピョ〜ン、ヒュヨヨヨヨ 恋人たちの国に響き渡る玄妙な音色。

クアドロフォニック録音、尚かつTAS推薦の超優秀録音盤。アナログ最後期の録音と言うこともあり、繊細且つダイナミック。音のレンジも広く、切れ味も抜群、色彩感もありオーディオ装置が良ければ良いほど、真価を発揮する一枚です。
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人類の至宝★カザルス 無伴奏チェロ組曲 全曲

RLS712

Bach: Suite No.1 BWV 1007, Suite No.2 BWV 1008, Suite No.3 BWV 1009, Suite No.4 BWV 1010, Suite No.5 BWV 1011, Suite No.6 BWV 1012 – Pablo Casals

人類の大いなる遺産といえる名盤。

太陽にも大地にもたとえられるのは、平和だなぁと感じさせるから。ゴリゴリした通勤電車から開放されて、職場に駆け込む前にほんの20分時間を作って聴いたらどんなに活き活きと一日をやり抜けるだろう。・・・・13歳のときにバルセロナの薄汚い楽譜店でこの無伴奏の楽譜偶然発見、古い昔の練習曲と言われた通りに徹底的に貪りつくまで研究、納得して披露したときは25歳になっていた。その頃にはこの楽譜は単なる練習曲だろうと、チェロ音楽の聖典だろうと夢中になれる音楽だったろう。
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ベスト・オブ☆カラヤン/ドビュッシー:海

SLPM138923

Debussy : La Mer, Prelude A L’apres, Midi D’un Faune, Ravel : Daphnis et Chloe Suite No.2 – Herbert von Karajan / Berliner Philharmoniker – DEUTSCHE GRAMMOPHON SLPM-138 923

もちもちとした陶酔感。ダイナミズムと洗練さを結実させた名録音。

ビートルズの来日で良く知られた年。イギリスのスターたちが来る直前に、日本で最も知られる外人が演奏会を二十日間ほどの滞在期間に数々行った。仙台、名古屋、岡山でカラヤンは、ドビュッシーの2曲をプログラムに演奏している。このレコードは来日直前、1966年3月に発売されています。録音は1964年だから、ヨーロッパと日本で発売するまで十分時間がとれた。
来日記念盤としてレコード店店頭で、印象深いレコードではなかったでしょうか。その想い出のある方に、話を聞かせていただけると嬉しい。
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現代っ子向け☆コロ、ケーゲル/ワーグナー:パルシファル

BC0300528

Wagner : Parsifal
René Kollo, Theo Adam, Ulric Cold, Gisela Schröter, Reid Bunger, Rundfunkchor Leipzig, Rundfunkchor Berlin, Thomanerchor Leipzig, Herbert Kegel / Rundfunk-Sinfonie-Orchester – Eterna 827 031-5

ケーゲルはわからない。

じぇじぇ、ワーグナーが聴かせたいのはここだろう、というところをサッサカサッサカ進めていく。それでも、スタイリッシュに音楽を奏でただけとは違って説得力がある。ワーグナーが工夫してわかりやすく説明しようとしたことを、現代的にあっさりと気持ちでわからせてしまった。この演奏にワーグナーが接していたら、アポーンだ。
数ある《パルシファル》の演奏の中でも説得力があって美しい、稀な演奏だ。

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バイロイトの第九、拍手付き☆フルトヴェングラー/ベートーヴェン:合唱

FALP381

Beethoven : Sinfonie Nr.9 – Choral
Elisabeth Schwarzkopf, Elisabeth Höngen, Hans Hopf, Otto Edelmann,Wilhelm Furtwangler / Choeurs et Orchestre du Festival de Bayreuth – PATHÉ FALP-381/2

これは罪か。レコードのための録音と記録のためのレコード。

英EMIから発売された録音を、仏PATHÉで発売したレコード。品の良さを目指したまろやかなサウンドトーンです。
バイロイト音楽祭の録音を出来るようになった英EMIスタッフが、本番前に記録として録音したフルトヴェングラーの演奏会。レコードは最初、演奏後の拍手もそのままに発売。擬似ステレオ盤が発売された時には最後の拍手はなかった。その後、日本での発売では《足音付き》のコピーが踊った。
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美学の悲劇☆カラヤン プッチーニ:ラ・ボエーム

SET565

Puccini: La Boheme
Freni, Harwood, Pavarotti, Panerai, Maffeo, Ghiaurov, Herbert Von Karajan / Berlin Philharmonic Orchestra

スーパースターたちの全盛期の魅力

パリの庶民の生活を活き活きと描き出している。安アパートに住んでいる美大生と洋裁店で働いている少女の出会いと、ささやかな愛のストーリー。出会いのきっかけは、美大生がピザ配達のアルバイトをしていて、でも、間違って届いた宅配便を少女が届けに来てでも・・・どんな国なのかも知らない王様や女王様の話でも、神話の物語でもないから親しみやすい。
カラヤンがオペラ演奏に習熟したウィーン・フィルを使わないで、ベルリン・フィルを起用して成功したのはオーケストラも気持ちを重ね安かったからだろう。ウィーン・フィルよりも良かったんじゃないかと思えるのが、ミミとロドルフォの出会いの二重唱。ふたりの甘く柔らかな声は見事に溶けあい、ボヘミアンたちの魂を完璧に作り上げていた。
若い二人を優しく包み込むような音楽。カラヤン特有のオペラ演奏のアプローチだけど、ベルリン・フィルの繊細な弦楽器群のピアニシモの効果は素晴らしいです。
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ウィーン・フィルの美しい響き☆イッセルシュテット/ベートーヴェン:合唱

SXL6233

Beethoven: Symphony No.9 Choral
Joan Sutherland, Marilyn Horne, James King, Matti Talvela, Vienna State Opera Chorus, Hans Schmidt-Isserstedt / Vienna Philharmonic Orchestra

ウィーン・フィルの柔らかくて美しい響き、最高の合唱。

ウィーン・フィルがステレオで最初に制作した、ベートーヴェンの交響曲全集となったシリーズの『合唱』。全集から『5番』と『8番』を組み合わせた1枚は、当時のレコ芸でレコード・アカデミー賞に輝いています。
録音は優秀。金管は輝かしい音色で独唱、合唱共に全く歪み感がない気持ちの良い音質です。
イッセルシュテットらしさを感じる、甘さのない男性的な表現ですがウィーン・フィルの艶やかな音色としなやかな表現を巧みに引き出しています。
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貴方だけに★トルトゥリエ/エルガー:チェロ協奏曲

ASD2906

Elgar: Cello Concerto, Introduction and Allegro for Strings, Serenade for Strings
Paul Tortelier, Sir Adrian Boult / London Philharmonic Orchestra

あなた一人のために開かれる演奏会。

録音の、エンジニアは名手クリストファー・パーカー。
聴き始めていきなり、イントロのソロはチェロが目の前にあるようだ。録音は素晴らしくチェロがスピーカーの中心に定位し、ソロ・コンチェルトを特等席で聴いているようです。リスニングルームに楽団員が全て入りきれるスペースがあれば、ひとりひとりの表情も見えるほどの優秀録音かもしれない。そう思わされるほどの出来上がりです。
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レア、愛の季節☆ローラ・ボベスコ ヴィヴァルディの四季

EXP11

Vivaldi: Die 4 Jahreszeiten – The Four Seasons
Lola Bobesco, Das Heidelberger Kammerorchester

情熱の薔薇の君、ボベスコの柔らかく美しい魅力をタップリと堪能。

ヴァイオリンの妖精が、優しい音色で奏でる『四季』は愛の語らいに良い小道具。夜明けのコーヒー二人で飲もうと、あの人が言った・・・・レコードのカバーで笑顔のボベスコは変わらない。レコードが奏でる音楽も変わらない。44歳の時の演奏。澄みきった響き、美しい余韻に目頭が熱くなったが、近年接する『四季』の演奏に比べると全体的にゆっくりと展開していく。想い出ではノスタルジーでなく、珍しいほど、ちっとも変わっていない。
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